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都税で走る小池・規制で止める高市――小笠原メガソーラーの構造

話題性 ★★★★★ 信憑性 ★★★★★ 共感性 ★★★★★

#小笠原メガソーラー #小池百合子 #高市早苗 #中国製パネル

同じメガソーラーをめぐり、国と東京都が真逆を向いている

2025年8月、世界自然遺産・小笠原諸島の母島で1.5MWの太陽光発電所が稼働を開始した。事業主体は東京都・小笠原村・東京電力パワーグリッド。「ゼロエミッションアイランド」の実証事業として位置付けられている。

しかしほぼ同時期、国レベルでは正反対の動きが進んでいた。

2025年12月23日、政府は「大規模太陽光発電事業に関する対策パッケージ」を関係閣僚会議で正式決定。2027年度からメガソーラーへの全補助金を打ち切り、「外国製パネル」の排除を明確に打ち出した。

同じ「メガソーラー」をめぐり、国と東京都が真逆を向いている。これが今、進行中の構図である。

本稿は、その構造を整理し、最前線になっている小笠原事案を検証する。

国(高市政権)の方針――「外国製パネルで国土を埋めるな」

高市早苗首相は、就任以来、メガソーラー規制で明確な姿勢を打ち出してきた。国会での主要発言を時系列で並べる。

自民党総裁選時(2025年9月)

「外国製の太陽光パネルで美しい国土を埋め尽くすことには猛反対」

2025年11月4日 衆院本会議

維新との連立合意に盛り込まれた「メガソーラー法的規制の実行」を強調。「不適切な開発は法的規制を行う」と明言。

2025年11月5日 衆院本会議

「再生可能エネルギー賦課金のあり方について、今後の技術の進展や、その必要性について検証する」

国民負担となっている賦課金制度自体に踏み込んだ。

2025年12月15日 参院予算委員会

「海外から輸入した太陽光発電パネルを並べるのではなくて、むしろ日本で発明されたペロブスカイト太陽電池を普及していく」

中国製依存からの脱却と国産技術への転換を明言。

2026年2月20日 第221回国会施政方針演説

「同盟国・同志国と連携しつつ、ペロブスカイト太陽電池や次世代型地熱発電設備に係るサプライチェーンを国内に構築します」

施政方針演説に明記された以上、政府方針として確定したことを意味する。

対策パッケージ3本柱

これらを具体化したのが、2025年12月23日決定のメガソーラー対策パッケージである。

  1. 不適切事案への法的規制強化(環境アセスメント対象拡大、電気事業法保安規制強化、改正森林法施行準備)
  2. 国と地方の連携強化
  3. 地域共生型への支援強化(2027年度からメガソーラーへの全補助金を打ち切り、屋根設置型や次世代型太陽電池へ重点化)

国の方針は明確である。「外国製パネル依存をやめ、国産技術へ転換する」「不適切な大型メガソーラーは法的に規制する」――これが現政権の路線である。

都(小池)の方針――「都税で全力推進」

ところが、東京都の方針はこれと真逆である。

2025年4月 戸建て太陽光パネル設置義務化

全国で初めて、新築戸建てに太陽光パネル設置を義務化。日本市場の8割が中国製である現実から、結果的に中国メーカーを利する構造になっている。FACTA、産経新聞、キヤノングローバル戦略研究所などが「中国を利するだけでは」と批判してきた。

都税10億円 サステナブルエネルギーファンド

東京都は「サステナブルエネルギーファンド」に都税10億円を出資。元都民ファースト議員・上田令子氏が「利益相反の疑いがある」と告発したが、小池知事は答弁を拒否している(プレジデント誌)。

「南の島から順に」――離島100%化構想

2025年8月8日の定例会見等で、小池知事は離島の再エネ100%化について「南の島から順にやって行く」と発言。母島はその第1弾であり、第2弾以降の射程は明示されていない。

「ゼロエミッションアイランド」構想

小笠原・母島で進められている実証事業は、この構想の一環。東京都・小笠原村・東京電力パワーグリッドの3者協定(2018年12月)を起点に、2023年12月着工、2025年8月29日に実証開始式が行われた。

国が「メガソーラー全補助金廃止」と決めた同月(2025年12月)、都は粛々と建設を進めていたことになる。

衝突の最前線――小笠原・母島で進む1.5MW事業

小笠原・母島 太陽光発電事業の全体像
2025年8月29日 実証開始(実証期間2028年8月までの3年間)
☀ 評議平太陽光発電所

設備規模
718 kW
世界自然遺産区域の都有地・村有地(圃場跡)に設置

☀ 御幸之浜太陽光発電所

設備規模
774 kW
同じく世界自然遺産区域に設置

🔋 母島蓄電所

最大容量
7,815 kWh
太陽光発電の電力を蓄え、夜間や曇天時に供給

🏝 母島本体

島の規模
人口 約420人
面積 約20km²/既存はディーゼル発電(240kW×4基)

▼ 合計と注意点
合計:1,492 kW(約1.5MW)=「メガソーラー」定義(1MW超)に該当
国の規制方針が決定した直後にもかかわらず、都は粛々と建設を完了させた

規模としては釧路湿原(数十MW級)の事案より小さい。世界遺産区域外への設置、複数回の説明会など、表面的な手続きは踏まれている。

しかし、この事業にはもう一つの重大な情報空白がある。

使用パネルのメーカーが公表されていない――中国製の可能性

東京都産業労働局、小笠原村、東京電力パワーグリッドの公式資料を確認したが、使用される太陽光パネルのメーカー名は明記されていない

日本市場の現状を踏まえれば、中国製である可能性は極めて高い。

  • 日本の太陽光パネル輸入の約8割が中国製
  • 国内シェア1位は中国・ジンコソーラー、2位は中国・ロンジソーラー
  • パネル材料の結晶シリコンは世界シェアの約8割が中国、そのうち半分以上が新疆ウイグル自治区産(強制労働問題)

高市首相が「外国製パネルで国土を埋めるな」と国会で繰り返し述べている同じ時期に、東京都は世界遺産の島に「メーカー不明」のパネルを設置している。これは偶然か、それとも意図的な情報非開示か。

加えて、米国では2025年、中国製インバーター・蓄電池に仕様書未記載の通信機器が内蔵されていたことが報道されている。電力供給の不安定化、広範な停電リスクが指摘されており、安全保障上の懸念は無視できない。

小池が「都税で勝手に進める」過去のパターン

小笠原事案を理解するうえで重要なのは、小池都政が「都税で勝手に進める」前例を複数持っていることである。

2020年コロナ初期 中国への防護服寄付

東京都は都民の税金で備蓄していた防護服を計33万6,000着(約2億5,000万円相当)を中国に寄付した。注目すべきは、小池氏がこの件を中国系メディアには発信したが、日本のメディアには報告しなかったこと。後に自民党都議団が議会で追及して判明した。日本国内の医療物資が逼迫し始めていた時期の判断であった。

テクノシステム社からの200万円献金

詐欺事件で社長が起訴されたバイオマス発電事業会社「テクノシステム」から、小池知事側に200万円の献金があったと報じられている(SmartFLASH等)。再エネ業界からの献金が判明している事例である。

再エネファンド10億円の利益相反疑惑

東京都のサステナブルエネルギーファンド10億円出資について、元都民ファースト議員・上田令子氏が利益相反疑惑を告発したが、小池知事は答弁を拒否している。

学歴詐称疑惑と元側近の告発

ノンフィクション作家・石井妙子氏の『女帝 小池百合子』、そして2024年4月の元最側近・小島敏郎弁護士による文藝春秋告発(「学歴詐称工作に加担した」)。在日エジプト大使館FBに掲載された「カイロ大学長声明」も、小池側依頼で作成されたと暴露されている。

小笠原事案を「小池都政が都税で粛々と進めてきた一連の事業の一つ」として読み解けば、その意味は変わってくる。

「環境のため」「ゼロエミッションアイランド」という美名の裏で、国の方針とは無関係に、都が独自に推進しているのである。

高市は止められるか――対策パッケージの実効性

問題は、ここからである。

国(高市政権)の「大規模太陽光発電事業に関する対策パッケージ」は、2025年12月23日に決定されている。3本柱は:

1. 法的規制強化
2. 国と地方の連携強化
3. 地域共生型への支援強化(補助金廃止)

しかし、これが東京都の動きを実際に止められるかは、まだ未知数である。

ポイントは3つ:

① 法的規制は「不適切事案」のみが対象

対策パッケージの規制対象は「不適切事案」。小笠原・母島の事業は規模が小さく、世界遺産区域外で、形式的な手続きも踏んでいる。「不適切」と認定するのは容易ではない

② 義務化は地方自治体の権限

東京都の戸建て太陽光義務化は、地方自治体の条例による。国がこれを直接覆す権限は限定的である。

③ 都税の使い方も地方自治の範囲

再エネファンド10億円や離島100%化事業は、東京都の予算判断。国がこれを止めるには、補助金停止以上の踏み込みが必要になる。

つまり高市政権の規制方針は、国レベルの新規大型メガソーラーには効くが、東京都が都税で独自に進める事業を直接止める力は限定的である。

止められるとすれば、世論と都議会の動きしかない。

検証の結論――この対立は何を意味するのか

ここまでの事実を整理すると、こう見える:

  • 国は「外国製パネル排除+メガソーラー規制」へ明確に舵を切った(高市首相国会発言・対策パッケージ)
  • 東京都は「都税で太陽光全面推進」を継続(義務化・ファンド・離島100%化)
  • その最前線が、世界遺産・小笠原で進んだ1.5MW事業
  • 使用パネルはメーカー非公表だが、市場実情から中国製の可能性が高い
  • 小池都政には都税で勝手に進める前例(防護服寄付など)がある
  • 国の規制は都税独自事業を直接止める力が限定的

これは単なる「メガソーラー問題」ではない。国と地方の権限分立の中で、地方が国の方針と真逆の方向に都民の税金で走ることが、どこまで許されるかという構造的問題である。

問うべきは3つ:

1. 国が「外国製パネル排除」へ動く中、都税で中国製の可能性が高いパネルを世界遺産の島に設置することは妥当か
2. 小池都政の「南の島から順に」構想は、誰が、どこで歯止めをかけられるのか
3. 国の規制方針が地方の独走を止められない場合、最後の歯止めは誰が担うのか――それは都議会か、世論か

答えはまだない。

ただ、テレビが「小笠原に太陽光、世界遺産は守られる」とだけ報じる時、その背景にある「国と地方の対立、中国製依存、都税の使い方」という重い論点は語られていない。

判断は、あなたに委ねる。ただし、ここまで整理した事実は、テレビは流していない。

主要ソース

高市政権のメガソーラー規制方針・国会発言

小笠原・母島事業

中国製パネル問題(ウイグル・安全保障)

小池都政・利益相反疑惑・親中傾向

コメンテーター1号

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